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-前回のお話-
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カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

「我々より上の階級の人間には、制裁を与えねば。」

モアイとハルクの殉職、
特に負傷したハルクの殉職は我々に対して
更に強い結束力と、「上層部を懲らしめる」という
共通の意志を植えつけた。

12月に突入し、もう年末まで予約は埋まっていた。

一日500万円という売り上げを達成した日は、
下級兵部隊にも目録が与えられた。

昼から入っていたものには1000円。
夕方から入っていたものには500円。

安い、破格の安さだ。

しかも、我々下級兵の仲間の一人であるネオはその日、
ドリカンで働いている途中、いつもの如くせかされまくり、
コーヒー用の熱湯を手にこぼし、
指の形が変形するほどの大火傷を負った。

それでも、上層部は「絆創膏でも貼っておけ。」で済ませた。

徐々に、我々下級兵部隊の怒りは積もり積もっていった。

ある日、我々下級兵部隊は、
殉職したモアイとハルクを含めて、
仕事の後に終電を無視して近くの白木屋に集結した。

集会のテーマは、
「あの感情のかけらすら持ち合わせていない奴らに、
 必ずや制裁を加えねばならんと思う。」
から始まった。

我々の生活は、夕方から怒鳴り散らされまくるという、
散々な毎日だった。

それくらいならまだいいが、
怪我を負った我々の仲間に対するあの仕打ちは、
人間として扱われていないという思いを植えつけた。

朝まで飲み明かし、そして議論を重ねた後、
我々はある1つの結論に達した。

「超・繁忙期であるクリスマス前に消えてやろう。」

非常に無責任な話ではあるかもしれないが、
奴らの我々に対する発言を逆手にとれば、
我々は所詮、奴らにとって人間以下の虫けらアルバイトだ。

最下級兵を人間として扱わないあの言動は、
制裁を受けて然るべきものであり、
「後世のアルバイト達に対する処遇を改善させる」
という、正義であると、我々は考えた。

そして、そこで練った計画は実行にうつされた。

数日後、ある通達が来た。

「クリスマスと年末29日までのシフトを提出せよ。」

このシフト提出通達に対し、まず切り込みロベルトが行動に出た。

「クリスマス・イブ以降、入れない。」

我々は、アルバイトだ。
契約書に「クリスマス・イブ、クリスマス及び年末に入れ」
などという事項が記載されていない以上、
「繁忙期に向けての人材育成」
などという一方的な提示に応じる必要などない。

提出後、ロベルトは上層部に呼び出された。

ドン 「おいオマエ、なんやこのシフトは?」

ロベルト 「はい、私のシフトです。」

ドン 「いや、そうじゃなくて、なんで入れへんのや、なめとんか?」

ロベルト 「はァ、アルバイトのシフトなんで、
       私は社員ではないので、入れない日は入れません。」

ドン 「なに言うとんねん!休んでええわけないやろ!!」

ロベルト 「私は学生でありまして、彼女もいます。
       クリスマスにまでエビなんかと戯れてられません。

言うまでも無く、ロベルトはクビを言い渡された。

生存者:残り6名

荷物をまとめて帰る時、ロベルトは言った。

ロベルト 「みんな、思い知らせてやれ。」

グッバイ、ロベルト。

続けとばかりに、空白シフトを提出した残り6名は、
ドンに呼び出された。

ドン 「おまえらも、どういうこっちゃ。
    おまえらだけは、こんなシフト無視して入れたるからな。
    絶対こいよ。
    来ないとエライ目みせたるからな。」

兵1 「『希望シフト』ってことを、お忘れですかね?」

兵2 「今まで我慢してきましたけど、あなた方のやり方は無茶苦茶です。
    我々がどんだけ休みを入れても無視してきましたよね。」

兵3 「だから我々も、あなたがたのいう『繁忙期に向けての増員』て言葉を、
    無視します。」

ドン 「て、店長呼ぶぞお前ら…。」

数分後、店長がやってきた。

店長 「なんじゃこりゃ、お前ら。ふざけんなよ。
     繁忙期に全員休むってどういうことかわかってんのか!!」

シ  「用事があるんだから、仕方ないでしょう。」

兵5 「民法をご存知で?
    繁忙期に必ず入るなどと契約した覚えもありませんし、
    口約束であれ、契約したという証拠なんてありませんよね?
    我々がハンコを押した契約書の写し、出してもらえます?」
    (法学部1回生、そこそこナイスな勉強ぶり!)

兵6 「たまたま休みが重なっちゃいましたけど、休みますから。」

ここまできたらもう、店長やドンなんて、恐く無かった。

店長 「お前ら、全員入れよ。
     来なかったらドツキまわしたるからな!!」


そしてクリスマス・イブの日、
私は高島屋のおもちゃ売り場に居た。
いつもひいきにしてくれる、短期アルバイトの採用担当から
連絡があり、急遽参加したのだ。

勝手に昼シフトを入れていたドンから電話が鳴っていた。

しかし、無視した。

留守番電話を夕方チェックすると、メッセージが残っていた。

ドン 「こらテメエ、なんでこーへんのや!!ふざけんなボケが!!
    今すぐ電話してこい!コラ!!」

俺の提出したシフトは、全て「×」だ。

そう口頭でも伝えたし、「入れない」ではなく、
「入らない」と伝えたんだ。

同じく他の5名にも、同様の電話がかかってきたという。

そして、超・多忙な夜に、俺たち6名はそれぞれ、
店に電話した。

超多忙なため、レジの女社員が出た。

レジ 「あんたら全員、どういうつもりや!!
    クビなるで!全員クビやで!わかってんの!!」

シ  「ロッカーの中に、鍵と一緒に制服と、
    退職届が置いてあるっていっといてください。
    ほんじゃ、さようなら。」     

6名全員が、同じ電話をかけ、店とはグッバイした。

翌日も、そのまた翌日も、店から電話がかかってきた。

しかし、我々は逃亡、いや、脱北した。

「みんな、元気でな!」

そんなメールが、クリスマスの夜に
元最下級兵9人の間で飛び交った。

我々の残した教訓が、
後に入った最下級兵達に還元されていることを、願って止まない。


-あとがき-

長々とお読み頂き、ありがとうございました。

若い時って、結構大胆なことしてたな、ホントに。

アルバイトをなめたらこんなことになるので、
バイトを雇ってる会社の方々は、気をつけましょう。

ちなみに、「なんて無責任な奴ら!!」なんて
批判は、無視させていただきます。

だって、若かったんやからしょうがないやん。

翌年、私は地元近くのビア・レストランKARAHANAに入店し、
大学時代のバイトをちゃんと全うした。

2年半だけど、100倍楽しく働けた。


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-前回のお話-
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カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

11月に入り、年末の繁忙期を思わせるような、
とてつもなく忙しい日が続いた。

モアイが戦線を離脱したのを除いては、
誰一人辞めることはなかった。

我々最下級兵部隊は、

「最下級兵同士で結束し、意地でもくらいついてやる。」

といった、チームワークで立ち向かおうという姿勢を持つ反面、

「繁忙期前に辞めたら、多分地獄の底まで追いかけられる。」

といった、上層部に対する恐れも持ち合わせていた。

・このまま辞めるのは悔しいから皆で頑張ろう。
・辞めたいけども、恐いから辞められない。

それぞれが持っていたこの気持ちは上手く均衡し、
我々の中で以下の行動指針が生まれた。

・最低限の事だけは淡々と出来るようにしよう。
・プラスの能力なんか持たなくて良い。
・こんな店の売り上げなど気にせず、やることだけやっていよう。
・年末の繁忙期を乗り越えたら辞めてやろう。
・店の犬と化している2本線や3本線などという称号は要らん。

この行動指針に基づき、
プーさんが時々ほざいてくる「最高のホールのうんちく」などは、
誰一人として耳を傾けることなく、
上層部にクビに追いやられない程度に、最低限の事を確実にこなした。

入隊から約1ヵ月の月日が流れ、
罵声や叱りの言葉、怒号などは相も変わらず飛んできたが、
我々最下級兵部隊はもうこの店では第一線で活躍していた。

罵声や怒号が飛んできても、
「ふん、俺らが突然居なくなったら、替えが利かないくせに!」
と、むしろやめられるのが恐いのは奴らの方だと、
もう誰も止められないほど強気になってきていた。

段々と勢力が強まってきたせいかはわからないが、
2本線と3本線のアルバイトの先輩達が、
「君達、我々と一緒に飲みにでも行かないか?」
と、話を持ちかけてきた。

しかし、皆、2つ返事で断った。

誰一人として来シーズンも残るなどという気持ちは持っていない事を
どこかでかぎつけ、
「次の世代の2本線、3本線アルバイト確保に乗り出そうとしたのではないか?」
と、我々は推測した。

ドリンク・カウンター(ドリカン)の要であったモアイが抜けた後、
我々8人がローテーションで任されることとなった。

ある日、我々最下級兵部隊の一人、
ハルクがドリカンに入っているときにまたもや事件が起きた。

その日も超・多忙な状態で、開店から店は満員状態。

個室、テーブル席、全てが埋まっており、
ドリンクの準備、下げてきたグラスの洗浄などなど、
ドリカンはフル回転状態で、ミスも連発していた。

あまりに忙しすぎて、
いつもブチブチとうるさいだけのドンや店長までもがホールに出ていた。

そんな超・多忙な時間のピークがやってきたとき、
突然ドリカンから声がした。

ハルク 「い・・・・ 痛ェ!!!」

何が起こったのかと、最下級兵2、3人が駆け寄ると、
なんと、ハルクの手のひらがパックリと切れて、流血していた。

儲かっているくせにドリンクカウンターには洗浄機が無かった。
その為、ドリンクのグラスは全てスポンジで洗っていた。

あまりにも注文が多く、なおかつ上層部が
「洗え!洗え!さっさと洗え、しばくど!」
などと2人体制にもせずにそんなことを言うもんだから、
フルスピードで洗っていたハルクはグラスをスポンジで洗っているときに
手元で割ってしまったのだ。

シ 「だ、大丈夫か!?替わろうか?」

ハルク 「あァ、すまん…。 いてェ・・・血とまらねェ。」

そんな中、ホールからドンが戻ってきた。

ドン 「なにぼーっとつったっとんじゃボケ!さっさと動け!」

シ 「マネージャー!ハルクがグラスで怪我を!!」

ドン 「あ?」

手から流血しているハルクを見て、
ドンはこう言い放った。

ドン 「なにグラス割っとんねん、ヘタクソが!!
    このクソ忙しいのに、しょうもないミスすなっ!!
    おいシンタロウ、お前が代わりに入れ!
    ハルク、お前、手切れて働けへんねやったら、
    そっから早よでろ!邪魔や!

その場にいた、最下級兵は、唖然とした。

ドン 「お前ら何ぼーっとしとんねん!はよ働け!」

兵1 「ハルクの怪我はどうするんですか?」

ドン 「んなもん、絆創膏はっときゃええやろ、アホ!

ハルクは、とりあえずドリカンから出て、
ロッカールームへ戻った。

その日は何とか乗り切ったが、
この事件は我々最下級兵部隊に、上層部に対する怒りを植えつけた。

「ボケだのなんだの、罵声や怒号を浴びせるのは構わないが、
怪我をした人間に対するあのドンのあの態度は何だ?」

仕事の帰り道、我々の間ではその話でもちきりだった。

負傷したハルクの手の怪我はひどかったらしく、
ロッカールームに戻った後、着替えて病院に向かったという。

その後、ハルクは辞め、この店に戻ってくることは無かった。

「もう、我慢の限界だ。
 あいつら上層部は、人間としてどうかしてる。
 コストと売り上げの事しか頭に無い。
 最下級兵であるとは言え、従業員を粗末に扱ったらどうなるか、
 奴らに思い知らせてやろう。」

こうして、生存した残りの7人は、
店に対する報復攻撃の実行に向け、走り出した。


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-前回のお話-
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カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

入隊して、いや、働き始めて1ヵ月が経過した。

11月になり、年末の繁忙期が近づいてきたせいか、
3本線アルバイトと、それ以上の階級の者達の
憎しみとも思えるような怒号は日に日にエスカレートした。

我々最下級兵9人の疲労は極限状態にまで達した。

希望シフトを提出しても、そんなものは無視され、
毎晩のようにシフトを入れられ、13連勤、14連勤はザラだった。

給料は結構もらえて嬉しかったが、
毎日毎日、何をやっても、どんな動きをしても怒号が飛んできたので、
毎晩我々は、打ちのめされたように帰路に就いた。

しかし、

バカ、ボケ、アホ、死ね

この四単語を雨のように受けながらも、
我々9人の最下級兵は、誰一人辞めることはなかった。

バイトなんだから、もっと楽しいところに行けばいいのだが、
「このまま消えてしまうのは、負けたようで悔しい」
ということで、皆で結束して頑張り続けた。

この店の料理は、全てコース料理。
約10種類あるコースの品目と順番を全て覚え、
全てのテーブルが何番目の料理に達しているか、
すべてを把握しなければならない。

状況を完全に把握するため、必死で状況を見ていながらも、
非常に細かいところでガンガン怒られ、
怒られてる間にもホールの状況は刻々と変化し、
ホールに戻ってみたら状況が分からずミスをして、
そしてまた、怒鳴りつけられるという悪循環。

おまけに皆、ぶっ続けで毎日シフトが入っている。

年末までに、一人前に仕立て上げようというのが、
上級兵どもの思惑だったんだろうが、
これだけ毎日怒鳴りつけられたら、たまったもんじゃない。

精神的にも、肉体的にも、限界中の限界に到達し始め、
段々と、下級兵達の士気が低下し始めた。

そのうち、ロッカールームでは、
「上級のバイト○○を袋叩きにしてやろう」とか、
ちょっと物騒な話まで持ち上がり始めた。

それくらい、ストレスの極限状態に近づいていた。

そんなある日、事件が起こった。

ドリンク係のレギュラー、1本線の通称:モアイは、
その日も忙しくドリンク係に徹していた。

金曜の夜ということもあってか、その日は多忙を極めた。

ピリピリした空気の中、皆、集中しっ放しで、
夜8時ごろには、皆、極限状態になっていた。

だんだん偉そうになってきたプーさんは、
発言も荒々しくなってきて、
我々最下級兵の「しばくリスト」の上位を独占し始めていた。

あるテーブルから入ったドリンクのオーダーが遅れ気味で、
プーさんがツカツカとドリンク・カウンターに現れ、
こう言い放った。

プーさん 「おい、こらおまえ!!ドリンクまだか!!
      さっさとせいや、ウスノロが!!!」

モアイ  「あ、すいません。もうちょっと待ってください。
      すぐやりますんで!」

プーさん 「なにしとんじゃ、おまえ!どんだけ客待たすんじゃ!」

モアイ  「・・・。」

たまたま通りかかった私と数人の最下級兵達は、
「あ、やばい。」と、思った。
モアイは、いいやつだったが、多少気が荒いところがある。

プーさん 「何も他のことせんと、俺が言った事だまってきけや!」

モアイ  「・・・ はい ・・・ う、う、・・・」

プーさん 「あァ!?なんて?」



モアイ  「っさいんじゃ、クソボケが!!!
      いまやっとるやろが、ハゲこら!!!



でちゃった、とうとうでちゃった。

誰か一人は、ぶち切れる奴がでるだろうとは思っていたが、
いざぶち切れた奴が現れると、皆、心の中で拍手喝采だった。

無理も無い、彼は2週間休みを取っていない。
もう、何もかもうっとうしくなったんだろうか、
一気に大爆発してしまった。

プーさん  「お、あ、おまえ・・・ なん・・・」

プーさんも激しく動揺していた。
おしっこちびりそうなほど、表情が強張っていた。

と、そこへ、大声を聞きつけた店長が現れた。

店長は、これまたイカつく、この店では最も恐ろしい男だった。

芸能人で例えるなら、見た目は

tencho


白竜だった。

フィクションでも何でもなく、
なぜか、この店には「ほんとは、ヤクザでは?」
と思える程にイカつく恐い人間がわんさといた。

店長  「お、なんや、何があったんや。」

プーさん 「て、店長、実はですね・・・」

仕事もそれくらいやれってくらいに、
プーさんは事細かに事の詳細を告げ口した。

店長  「オイコラ、お前、何さらしてくれとんじゃ。」

こ・・・ こわ・・・。

銀ちゃんこと、満田銀次郎を見ているようだった。

ホールでは大忙しの中、店の裏方は一瞬で凍りついていた。
たまたま居合わせた私も、一気に凍りついた。

モアイ  「あ、いや、あの・・・。」

モアイも、若干冷静になり、事の重大さに気付いたようだった。
己よりも上級の位に居る人間に、反論するどころが、
大声張り上げて怒鳴り返した。

この店では、やってはならない、いや、
やったら殺されてコンクリ詰めにされ、
近くの川にほおり投げられかねん行為だ。

店長  「われ… うちのもんに何さらしてくれとんじゃ。

「うちののもん」の間違いじゃないか?
と、思うくらいにドスが利いて迫力があった。

モアイ  「す、すいません、、つ、つい・・・」

店長   「ついああるかい、おんどれが。帰れ。」

モアイは、必死に謝り続けたが、
店長のドルビー・サラウンド級の大迫力、
しかし静かなる怒りを鎮めることはできなかった。

モアイ  「も、もうしません… 許して下さい…。」

店長   「いや、とりあえず帰れ。今すぐ消えろ。」

結局、モアイは「とりあえず帰れ」ということで、
静かにドリンクカウンターを出て、家路についた。

彼がエレベーターを降りて帰っていくところを確認し、
店長は、こう呟いた。

店長  「あいつも、疲れてるんやろ。無理もないわ。
      帰って、頭を冷やして、疲れも癒したらええねん。」

あれ… 若干優しい…?
一応、店長だけあって、やっぱり下級兵とはいえど、
ちょっとは考えてくれてるのかな?


その後、モアイの姿を見ることは無かった。

オオニシ 「あの、でっかい声だしたやつ、どないしましたんでしょか?」

店長  「ん?クビにしたけど?」


生存者: 残り8人

まだ、書き足りない。


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-前回のお話-
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カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

とにかく、オオニシの指導はスパルタだった。

かなり細かいとこまでいちゃもんを付けてくる…
というよりも、いちゃもんなんて可愛いもんじゃ無かった。

とにかく怒号に近かった。
毎日毎日、奴の口からは爆裂魔口砲(ピッコロ)の如く、
叱りの言葉が飛んできた。

でも、時々おべんちゃらを言うと、なぜか喜んだ。
何て単純なブタゴリラ。

私と同期で入った人間は、8名ほどいた。

数が多ければ多いほど、オオニシの鋭い眼光が
分散するので、大いに助かった。

入って一週間程経過した頃だっただろうか、
同期で入った人間の肩章の線の数と、
長いこと勤めている先輩の肩章の線の数が違っていることに気付いた。

「この肩章は、なんなんだろう?」

制服に初めて袖を通したときに感じた疑問だ。

かなりの勇気を振り絞って、
おべんちゃらを言われて機嫌の良い時のオオニシに聞いてみた。

シ 「オオニシさん、この肩章ってどういう意味があるんですかね?」

オオニシ 「あァ、それか?それはな…」

オオニシは、意外と素直に私の質問に答えてくれた。

オオニシの話によると、
この肩章によってホールの階級が決まっているという。

まず、バイトは白カッターで、社員はベストを着ている。
位に分けると、以下の通りらしい。

手首に4本線の入ったジャケット… 店長
3本線肩章の社員
2本線肩章の社員
1本線肩章の社員
3本線肩章のアルバイト(時給1200円~1500円クラス)
2本線肩章のアルバイト(時給1000円~1200円クラス)
1本線肩章のアルバイト(時給950円のみ)

シ 「なるほど、そういう意味だったんですね。」

オオニシ 「そうそう、だからオマエは、
       換えの利く下級の兵隊ってとこやな。」

シ 「はっはっはっはっは」

オオニシ 「あっはっはっはっは」

シ 「殺したろかオマエ。」

ま、入って1週間だし、
そんなイヤミも適当に受け流しておいた。

しっかし、普通の飲食店のバイトだったら、
ちょっとベテランのホールの先輩がいたりしても、
何とか普通に仲良くやっていけそうなもんだが、
ここは違った。

階級がクッキリと分かれているため、
上の階級の人間とまともに会話することなど許されない。
そう、フランクに上のものに話しかけようもんなら、
「貴様、何様だ。」ってな空気になった。

ただ唯一の救いは、同じ階級の人間が8人ほどいたことだった。
「君も、志願した軍を間違えたんだね。」
てな感じで、1本線同士のつながりは、日に日に強いものになった。

毎日毎日、怒られながら仕事をしていると、
オオニシが新たな刺客、いや、社員を連れてきた。

オオニシ 「おぃ、シンタロウ。」

シ 「はい、なんでしょうご主人様?」

オオニシ 「今日からこの人が、オマエの指導するし。」

一緒にやってきたのは、プーさんそっくりな40前のオヤジ。(以下、プーさん)

シ 「あ、よろしくお願いします。」

… と、肩を見てみると、

肩章が1本線ぢゃねェか!

3本線のオオニシよりも、遥か下!
下手スりゃ、経験値は我々下等兵と同等!
ちょっと、気ぬけるぜ。

プーさん 「さて、シンタロウ君、今日から僕が教えてあげるから。」

く・・・やっぱり社員、同じ1本線とは言え、
だいぶ上から見てくる。

しかし、上の階級どおりに行かないのは、
2本線の社員と1本線の社員は、
3本線のアルバイトに敬語を使わなければならないところ。

1本線の我々には上からみてくるが、
3本線のアルバイトには頭が上がらない社会人達。

ある意味、すごい光景ではあるが、それもココのしきたりなのであろう。

プーさん 「シンタロウ君、君は全然なってないから、僕がミッチリしこんであげよう!」

さすがに1本線の社員だけに、
口調はオオニシの数倍やわらかだが、何か腹たった。

ある日、ロッカールームで、
プーさんは何故か得意げに過去の栄光について語り始めた。

プーさん 「僕はね、この飲食業界にもう、20年いるんだよ。」

シ 「へェー、そうなんですね!」

というか、20年選手の貴方が、なぜココで1本線に?

プーさん 「それでね、もう、ほんと色んなお客さんをみて勉強してね、
       とにかくサービスというものを徹底的に勉強したんだよ。」

シ 「すごいですねー、ぜひ、極意を教えて下さい!」

プーさん 「うん、これから徐々に教えてあげるよ。
       こう見えてもね、前はデニーズで店長もしてたんだから。」

ん?店長してたの?オマエ?

シ 「へェー、そうなんですね?店長って大変なんでしょうね?」

プーさん 「うん、大変だったよ、店長は。
       で、僕がなんで今ここにいるのかというと、
       その店長してた店が潰れちゃったからなんだ。
       だから僕は、今ここで一からやり直してるんだ。」

…。

シ 「てめェ、どの面下げて俺に、
   「教育する」とかぬかしてんだ、ベランメェ!!!


シ 「それは、… 大変でしたね…。」


「オオニシ、俺はコイツじゃなくて、
     あんたに付いていきたい。」

心の奥で、そっと呟いた。

なんとなく、もうちょっと続く。


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カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

個室にドン・キング(以下、ドン)と2人っきり。

ドンはじーっと履歴書を睨み付けながらも、
終始穏やかな様子で時給(なんと950円!)や条件の話をした。

ドンの話によれば、今回の募集は、年末の繁忙期へ向けて
ホールを養成して乗り切るための増員だという。

そして、面接の最後に、
ドンは最後にこんなことを言った。

「まぁ、最初は怒られたりするかもしれんけど、
 バイトやと思って割り切ってやってくれるか?」

そら、出来が悪かったら怒られるのは当然だろう…
そんな事を思いながら私は帰路についた。


数日後、ドンが携帯に電話をしてきて、採用すると言ってきた。
新しいバイトで期待が膨らむと同時に、
どうも嫌な予感がつきまとって仕方が無い。
「まぁ、最初は怒られたりするかもしれんけど、
 バイトやと思って割り切ってやってくれるか?」

脳裏から離れなかった。


中納言でのバイトの初日、指定された時間に店に行った。

店の中からドンがやってきた。やってくるなり、

ドン 「おぉ、よう来たな。これ、制服やし、着替えて来い。」

おおっと、面接の時と態度が豹変してるではありませんか。

シ 「あの、更衣室はどこですか?」

ドン 「トイレの横の扉開けてみろ。更衣室や。」

おおっと、ちょっと、ぶっきらぼう?

言われたとおり、トイレの横にあった扉を開けてみた。

… と、そこには、恐るべき光景が。

2畳程度の、正に物置きと言っても良いくらいの
小さな部屋にロッカーがズラリ。
そして、そこには休憩中の厨房のオッサンが
2、3人寝転んでいた。

あまりの驚きに、いや、見たことも無い光景に驚き、
声も出なかったが、最初が肝心なので、
とりあえず中に入ってご挨拶を。

シ 「きょ、きょ、今日から入りました、ホールのシンタロウです。
   よ、よろしくお願いします。」

おっさん1 「ん…?あぁ、よろしく。」

おっさん2 「あ、よろしく。あのな、どうでも良いけどな、
        テレビ見えへんやんけ、ゴルァ!!!

シ 「す、すいません。」

なんだ、なんなんだココは…。
正に、地獄絵図と言ってもいいくらいだ。

とりあえず、言われたとおり、制服を着て店内へ。

制服は、海をイメージしてか、水兵さんみたいな格好。
肩に肩章ってやつがついてて、
1本線が入ってた。なんだろう、これは?

とりあえず、中に入ると、ドンが一人の男を連れてやってきた。

ドン 「今日は、このオオニシが指導するから。」


で、出た…


asei


寺内貫太郎こと…(古ッ!) 小林亜星!!!(似)


シ 「お、おはようございます。シンタロウです。
    よろしくお願いします。」

オオニシ 「あん?もっぺん言ってみろ。」

シ 「お、おはようございます。シンタロウです。」

オオニシ 「そんな挨拶で… 
      やってけると思ってんのか、ボケがッ!!

なんなんだよもぅ…。なんで怒ってんだよ…。
小林亜星似のくせに、気性荒すぎだよ…。

オオニシ 「おまえ、ちょっとコッチこいや、こら!」

えェ… もう、めんどくせェな…
てか、なんで怒ってんだよ…。

何で怒られたのか、全然よくわからないが、
とりあえずオオニシは、私を個室に連れてった。

個室に入り、ドアを閉めるなり、オオニシは吠えた。

オオニシ 「おまえな、コラ。バイト気分もええかげんにせェよ、コラ。」

バイト気分も何も…
バイトで入ったんだからしょうがないだろ…。

オオニシ 「最初が肝心なんじゃ、えェこら?
      ここではな、チームワークが大切なんじゃ。
      しょっぱなから、よろしくお願いしますとかほざいてんな、ボケ!」

言ってる意味が全く分からなかったが、
意味の分からないことで怒られるのもシャクにさわったので、
一発、ガツンと言い返してやった。

シ 「うっせェ、デブおやじ!すいませんでした。」(!)

とりあえず、血の気の多いバカは、
したてに出て謝っておくのが一番、うん。

オオニシ 「分かったらそれでええんじゃ。」

単純なデブめ…。
なんにも分かってないけど、とりあえず難は逃れた。

オオニシ 「今日から当分、俺がオマエを鍛えなおしてやるからな。
      覚悟しとけよ、ボケが。」

ボケとかうんぬんがダイスキなやっちゃな…。

オオニシと2人っきりで緊張の走る
個室の中で、面接の時に言っていた
ドンの言葉がフラッシュバックしてきた。

「まぁ、最初は怒られたりするかもしれんけど、
 バイトやと思って割り切ってやってくれるか?」


バイトだと思って入ったんだけど、「バイト気分か、コラ!」
って、挨拶して数分で怒られたんだけど?

もうやだよ、

帰りたいよ、ママン。

とりあえず、気の済むまで続く。


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おっと、今日は面白いほど書くことが浮かばないぞ。

多分、焼酎を飲みすぎて、
ネタがあっても忘れてるに違いない。

書くことが無い時は、昔の事を思い出してネタにするのが
常套手段ってなわけで、
昔やってたアルバイトの話を書いてみるか。

面白いかどうかは、酔ってるからわかんないけども。


大学2年の秋頃だっただろうか。

時給はいいが全く金にならない家庭教師のバイトに
うんざりきていた頃、
「ガッポリ儲けてェなァ、おい!」と、
フロムエーを開きながら俺は電車の中で独りつぶやいてた。

「やっぱ、飲食店のホールが無難だな。」
なんて、またもや独りで呟きながらパラパラとめくっていると、
ある1つの広告に目が釘付けになった。

概要は、↓こんな感じ。

「飲食店:
 伊勢海老料理の○○○
 時給900円~1200円
 ホールスタッフ募集中
 ○○○○○ビル32階」

伊勢海老料理の○○○っつったらおめェ…
結構高級なお料理店ぢゃないの、これ?

ちょっと、高級な料理店のホールで働く己の姿を想像してみた。

蝶ネクタイでジャケットなんて羽織っちゃったりして。
三本指でトレイなんか運んじゃったりして。
「いらっしゃいませ。」なんて、ちょっとハスキー・ヴォイスで。
「あ、お客様、いけません、チップに1万円だなんて…。」
「あ、厨房さん、伊勢海老丸ごとなんて、食えません!」


貧相な想像力ながらも、ちょっとセレブでお上品な感じがするので、
早速、履歴書を用意して発送!

楽しみだすな~、○○○○○ビルの32階だから、
景色もよろしいんでしょうな~。

数日後、我が携帯に電話がかかってきた。

なんか、ドスの利いたオッサンからだった。

お 「もしもし、○○○の採用担当○○ですけど。」

おいおい、嘘つくんじゃねーよ。
こんなドスの利いたオッサンが高級料理店におるわけなかろう。

でも、話を聞いてみると、ほんとに採用担当だった。
面接の日時を決め、電話を切った。

だんだん、おかしな方向に進んでいると感じた。


面接当日、いざ、大阪第3ビルの32階へ。

窓の外に広がる絶景と、高級そうな門構え。

「おぉ!これだよ、僕の思い描いてたイメージ!」

中に入って、レジのお姉さんに話しかける。

シ 「あの、面接に来たんですけど。」

姉 「ん?あ、はいはい。そっちの部屋で待ってて。」

… おっとっと、ちょーっと迫力あります。

通された個室で待っていると、
マネージャーと名乗る人物が入ってきた。

マ 「どうも、初めまして。マネージャーの○○です。」

… で、で、



でたーーーーッ!!




donking


悪徳プロモーター、ドン・キング!!(似)

なんか、とっても嫌な予感がしてきた。

ここまで長すぎたので、続く (つづいちゃうのかよっ!)


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