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-前回のお話-
http://shintaro1979.blog33.fc2.com/blog-entry-225.html
カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

とにかく、オオニシの指導はスパルタだった。

かなり細かいとこまでいちゃもんを付けてくる…
というよりも、いちゃもんなんて可愛いもんじゃ無かった。

とにかく怒号に近かった。
毎日毎日、奴の口からは爆裂魔口砲(ピッコロ)の如く、
叱りの言葉が飛んできた。

でも、時々おべんちゃらを言うと、なぜか喜んだ。
何て単純なブタゴリラ。

私と同期で入った人間は、8名ほどいた。

数が多ければ多いほど、オオニシの鋭い眼光が
分散するので、大いに助かった。

入って一週間程経過した頃だっただろうか、
同期で入った人間の肩章の線の数と、
長いこと勤めている先輩の肩章の線の数が違っていることに気付いた。

「この肩章は、なんなんだろう?」

制服に初めて袖を通したときに感じた疑問だ。

かなりの勇気を振り絞って、
おべんちゃらを言われて機嫌の良い時のオオニシに聞いてみた。

シ 「オオニシさん、この肩章ってどういう意味があるんですかね?」

オオニシ 「あァ、それか?それはな…」

オオニシは、意外と素直に私の質問に答えてくれた。

オオニシの話によると、
この肩章によってホールの階級が決まっているという。

まず、バイトは白カッターで、社員はベストを着ている。
位に分けると、以下の通りらしい。

手首に4本線の入ったジャケット… 店長
3本線肩章の社員
2本線肩章の社員
1本線肩章の社員
3本線肩章のアルバイト(時給1200円~1500円クラス)
2本線肩章のアルバイト(時給1000円~1200円クラス)
1本線肩章のアルバイト(時給950円のみ)

シ 「なるほど、そういう意味だったんですね。」

オオニシ 「そうそう、だからオマエは、
       換えの利く下級の兵隊ってとこやな。」

シ 「はっはっはっはっは」

オオニシ 「あっはっはっはっは」

シ 「殺したろかオマエ。」

ま、入って1週間だし、
そんなイヤミも適当に受け流しておいた。

しっかし、普通の飲食店のバイトだったら、
ちょっとベテランのホールの先輩がいたりしても、
何とか普通に仲良くやっていけそうなもんだが、
ここは違った。

階級がクッキリと分かれているため、
上の階級の人間とまともに会話することなど許されない。
そう、フランクに上のものに話しかけようもんなら、
「貴様、何様だ。」ってな空気になった。

ただ唯一の救いは、同じ階級の人間が8人ほどいたことだった。
「君も、志願した軍を間違えたんだね。」
てな感じで、1本線同士のつながりは、日に日に強いものになった。

毎日毎日、怒られながら仕事をしていると、
オオニシが新たな刺客、いや、社員を連れてきた。

オオニシ 「おぃ、シンタロウ。」

シ 「はい、なんでしょうご主人様?」

オオニシ 「今日からこの人が、オマエの指導するし。」

一緒にやってきたのは、プーさんそっくりな40前のオヤジ。(以下、プーさん)

シ 「あ、よろしくお願いします。」

… と、肩を見てみると、

肩章が1本線ぢゃねェか!

3本線のオオニシよりも、遥か下!
下手スりゃ、経験値は我々下等兵と同等!
ちょっと、気ぬけるぜ。

プーさん 「さて、シンタロウ君、今日から僕が教えてあげるから。」

く・・・やっぱり社員、同じ1本線とは言え、
だいぶ上から見てくる。

しかし、上の階級どおりに行かないのは、
2本線の社員と1本線の社員は、
3本線のアルバイトに敬語を使わなければならないところ。

1本線の我々には上からみてくるが、
3本線のアルバイトには頭が上がらない社会人達。

ある意味、すごい光景ではあるが、それもココのしきたりなのであろう。

プーさん 「シンタロウ君、君は全然なってないから、僕がミッチリしこんであげよう!」

さすがに1本線の社員だけに、
口調はオオニシの数倍やわらかだが、何か腹たった。

ある日、ロッカールームで、
プーさんは何故か得意げに過去の栄光について語り始めた。

プーさん 「僕はね、この飲食業界にもう、20年いるんだよ。」

シ 「へェー、そうなんですね!」

というか、20年選手の貴方が、なぜココで1本線に?

プーさん 「それでね、もう、ほんと色んなお客さんをみて勉強してね、
       とにかくサービスというものを徹底的に勉強したんだよ。」

シ 「すごいですねー、ぜひ、極意を教えて下さい!」

プーさん 「うん、これから徐々に教えてあげるよ。
       こう見えてもね、前はデニーズで店長もしてたんだから。」

ん?店長してたの?オマエ?

シ 「へェー、そうなんですね?店長って大変なんでしょうね?」

プーさん 「うん、大変だったよ、店長は。
       で、僕がなんで今ここにいるのかというと、
       その店長してた店が潰れちゃったからなんだ。
       だから僕は、今ここで一からやり直してるんだ。」

…。

シ 「てめェ、どの面下げて俺に、
   「教育する」とかぬかしてんだ、ベランメェ!!!


シ 「それは、… 大変でしたね…。」


「オオニシ、俺はコイツじゃなくて、
     あんたに付いていきたい。」

心の奥で、そっと呟いた。

なんとなく、もうちょっと続く。


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なんか。。。
KARAHANAの平井さんを思い出すね。

そーゆー人っていっぱいいるんやなぁ~・・・苦笑
【2006/06/22 00:10】 URL | まいっちょ #-[ 編集]
アルバイトでそんな環境とか無理だ…

俺なら3時間でギブアップ><
【2006/06/22 20:45】 URL | さとじぃ #LkZag.iM[ 編集]
>まいっちょ
サカモトちゃ・・・平井さん、なつかしすぎ!w

>さとじぃ
ふふ、最終回を期待しておくれ。
【2006/06/24 14:40】 URL | シンタロウ #-[ 編集]














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