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-前回のお話-
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カテゴリー:「逃亡者シリーズ」

「我々より上の階級の人間には、制裁を与えねば。」

モアイとハルクの殉職、
特に負傷したハルクの殉職は我々に対して
更に強い結束力と、「上層部を懲らしめる」という
共通の意志を植えつけた。

12月に突入し、もう年末まで予約は埋まっていた。

一日500万円という売り上げを達成した日は、
下級兵部隊にも目録が与えられた。

昼から入っていたものには1000円。
夕方から入っていたものには500円。

安い、破格の安さだ。

しかも、我々下級兵の仲間の一人であるネオはその日、
ドリカンで働いている途中、いつもの如くせかされまくり、
コーヒー用の熱湯を手にこぼし、
指の形が変形するほどの大火傷を負った。

それでも、上層部は「絆創膏でも貼っておけ。」で済ませた。

徐々に、我々下級兵部隊の怒りは積もり積もっていった。

ある日、我々下級兵部隊は、
殉職したモアイとハルクを含めて、
仕事の後に終電を無視して近くの白木屋に集結した。

集会のテーマは、
「あの感情のかけらすら持ち合わせていない奴らに、
 必ずや制裁を加えねばならんと思う。」
から始まった。

我々の生活は、夕方から怒鳴り散らされまくるという、
散々な毎日だった。

それくらいならまだいいが、
怪我を負った我々の仲間に対するあの仕打ちは、
人間として扱われていないという思いを植えつけた。

朝まで飲み明かし、そして議論を重ねた後、
我々はある1つの結論に達した。

「超・繁忙期であるクリスマス前に消えてやろう。」

非常に無責任な話ではあるかもしれないが、
奴らの我々に対する発言を逆手にとれば、
我々は所詮、奴らにとって人間以下の虫けらアルバイトだ。

最下級兵を人間として扱わないあの言動は、
制裁を受けて然るべきものであり、
「後世のアルバイト達に対する処遇を改善させる」
という、正義であると、我々は考えた。

そして、そこで練った計画は実行にうつされた。

数日後、ある通達が来た。

「クリスマスと年末29日までのシフトを提出せよ。」

このシフト提出通達に対し、まず切り込みロベルトが行動に出た。

「クリスマス・イブ以降、入れない。」

我々は、アルバイトだ。
契約書に「クリスマス・イブ、クリスマス及び年末に入れ」
などという事項が記載されていない以上、
「繁忙期に向けての人材育成」
などという一方的な提示に応じる必要などない。

提出後、ロベルトは上層部に呼び出された。

ドン 「おいオマエ、なんやこのシフトは?」

ロベルト 「はい、私のシフトです。」

ドン 「いや、そうじゃなくて、なんで入れへんのや、なめとんか?」

ロベルト 「はァ、アルバイトのシフトなんで、
       私は社員ではないので、入れない日は入れません。」

ドン 「なに言うとんねん!休んでええわけないやろ!!」

ロベルト 「私は学生でありまして、彼女もいます。
       クリスマスにまでエビなんかと戯れてられません。

言うまでも無く、ロベルトはクビを言い渡された。

生存者:残り6名

荷物をまとめて帰る時、ロベルトは言った。

ロベルト 「みんな、思い知らせてやれ。」

グッバイ、ロベルト。

続けとばかりに、空白シフトを提出した残り6名は、
ドンに呼び出された。

ドン 「おまえらも、どういうこっちゃ。
    おまえらだけは、こんなシフト無視して入れたるからな。
    絶対こいよ。
    来ないとエライ目みせたるからな。」

兵1 「『希望シフト』ってことを、お忘れですかね?」

兵2 「今まで我慢してきましたけど、あなた方のやり方は無茶苦茶です。
    我々がどんだけ休みを入れても無視してきましたよね。」

兵3 「だから我々も、あなたがたのいう『繁忙期に向けての増員』て言葉を、
    無視します。」

ドン 「て、店長呼ぶぞお前ら…。」

数分後、店長がやってきた。

店長 「なんじゃこりゃ、お前ら。ふざけんなよ。
     繁忙期に全員休むってどういうことかわかってんのか!!」

シ  「用事があるんだから、仕方ないでしょう。」

兵5 「民法をご存知で?
    繁忙期に必ず入るなどと契約した覚えもありませんし、
    口約束であれ、契約したという証拠なんてありませんよね?
    我々がハンコを押した契約書の写し、出してもらえます?」
    (法学部1回生、そこそこナイスな勉強ぶり!)

兵6 「たまたま休みが重なっちゃいましたけど、休みますから。」

ここまできたらもう、店長やドンなんて、恐く無かった。

店長 「お前ら、全員入れよ。
     来なかったらドツキまわしたるからな!!」


そしてクリスマス・イブの日、
私は高島屋のおもちゃ売り場に居た。
いつもひいきにしてくれる、短期アルバイトの採用担当から
連絡があり、急遽参加したのだ。

勝手に昼シフトを入れていたドンから電話が鳴っていた。

しかし、無視した。

留守番電話を夕方チェックすると、メッセージが残っていた。

ドン 「こらテメエ、なんでこーへんのや!!ふざけんなボケが!!
    今すぐ電話してこい!コラ!!」

俺の提出したシフトは、全て「×」だ。

そう口頭でも伝えたし、「入れない」ではなく、
「入らない」と伝えたんだ。

同じく他の5名にも、同様の電話がかかってきたという。

そして、超・多忙な夜に、俺たち6名はそれぞれ、
店に電話した。

超多忙なため、レジの女社員が出た。

レジ 「あんたら全員、どういうつもりや!!
    クビなるで!全員クビやで!わかってんの!!」

シ  「ロッカーの中に、鍵と一緒に制服と、
    退職届が置いてあるっていっといてください。
    ほんじゃ、さようなら。」     

6名全員が、同じ電話をかけ、店とはグッバイした。

翌日も、そのまた翌日も、店から電話がかかってきた。

しかし、我々は逃亡、いや、脱北した。

「みんな、元気でな!」

そんなメールが、クリスマスの夜に
元最下級兵9人の間で飛び交った。

我々の残した教訓が、
後に入った最下級兵達に還元されていることを、願って止まない。


-あとがき-

長々とお読み頂き、ありがとうございました。

若い時って、結構大胆なことしてたな、ホントに。

アルバイトをなめたらこんなことになるので、
バイトを雇ってる会社の方々は、気をつけましょう。

ちなみに、「なんて無責任な奴ら!!」なんて
批判は、無視させていただきます。

だって、若かったんやからしょうがないやん。

翌年、私は地元近くのビア・レストランKARAHANAに入店し、
大学時代のバイトをちゃんと全うした。

2年半だけど、100倍楽しく働けた。


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えかった。えかった。
めでたしですなぁ~。

スカッとできたわぁ~。感謝感謝☆
【2006/06/25 20:54】 URL | さとじぃ #mQop/nM.[ 編集]
スーッとしましたぁ。最初にタイトル見た時、全員で逃げ出したのかな?とチラッと思ったのですが(ごめんなさい)こんな消え方って超ナ~イス!!
【2006/06/25 21:37】 URL | りり #-[ 編集]
すごい!ちゃんと頭使って店側にぎゃふんと言わせた感じやね!
今でもそのバイト仲間のみんなとは仲良くしてたりする?うちらみたいに。

・・・みんな書いてるけど、すっきりしました♪
してやったり!スバラシイぞシンタロウ(>_<)
【2006/06/25 23:03】 URL | まいっちょ #-[ 編集]
はじめまして、rinkoと申します。
友達があのお店で働いています。昔は酷かったんですね。
今ではそんなことはないみたいですよ。
12月は忙しそうでしたが、風邪で休んだりしても怒られなかったみたいです。
無理矢理行ったりもしてたみたいですが(^^;
シンタロウさんたちの行動があのお店を変えたんですよ、きっと!!

それか…もしかして今も一緒なんですかね?笑
【2006/06/26 03:09】 URL | rinko #-[ 編集]
>さとじぃ
スカッとしていただけて、なにより!
悪には制裁を与えねばなりません!w

>りりさん
「全員で逃げてやれ。」ってな話にもなりましたが、
やっぱり一応筋は通さないと、
こっちも悪人になるんでね。w

>まいっちょ
いや、そこのバイト仲間とは、それっきりだわ。
2ヶ月程度一緒だっただけやし。w
今度、密かに食いに行ったろかと思う。w

>rinkoさん
はじめまして、ようこそ!
あまり酷かったといいまくると、誰かが見つけて
問題起きそうな予感がして、店名を伏せました。w
お友達が働いてるんですね。
よかった、昔みたいな状況じゃ無くなってて…。
風邪で1回でも休んだら昇給見送りですからね。
「こんだけやってるのに給料上げない…?」
って言うのが起爆剤になったりもしました。
今後とも、よろしゅうです!

>皆さん
ん、僕のコメントの投稿時間おかしいですけど、何か?
【2006/06/26 03:35】 URL | シンタロウ #-[ 編集]
清々しい思いで読み終えることが出来ました!!
いい仲間がいて良かったですね!!
私もその仲間に入っていたかのような気分で・・・(^^)
その経験が今のたくましいシンタロウさんの姿なんですね~。
【2006/06/26 21:52】 URL | ちえ #-[ 編集]
連載小説を読んでいるような感じでした。
毎日、楽しみでしたわ。
いろんな職場があるんですね~。

極悪店も良いネタになりましたね~(^_^)/~

【2006/06/27 12:27】 URL | moko #-[ 編集]
>ちえさん
だいぶうたれづよくなれますよ。笑
最近、この店が出してる募集みて笑ってしまった。

>mokoさん
連続ものって話の配分が大変だなと実感しましたわ。おいおい、またなんか書きますわ。
【2006/06/27 12:45】 URL | シンタロウ #-[ 編集]














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